能見、金本監督の盗塁指令に自信満々
阪神・能見篤史投手(36)が8日、プロ初盗塁に意欲を示した。金本監督が年末のテレビ番組で投手陣に盗塁のサインを出す可能性を示唆。以前から盗塁に関心を持っていたという能見も力強く呼応した。阪神投手では81年の小林繁以来、35年ぶりの盗塁を狙う。
指揮官の盗塁指令に興味津々だった。年末のテレビ番組で金本監督が「ピッチャーにも盗塁させようと思っている。能見、藤浪は喜んでやってくれそう」と発言。指揮官の予想通り、能見は大歓迎だ。今季は積極的に盗塁を狙う意気込みだ。
「状況にもよるでしょうけど、走るのは問題ないです。非常に興味があります。サインが出れば、準備をしておかないといけない」
能見といえば、投球以外に打撃がクローズアップされるが、全力疾走も持ち味。これまでも塁に出れば、常に盗塁の機会をうかがっていた。頭の中では、成功のイメージも完成していたという。
「ランナーのときに、こっちを警戒していないのが分かるので。いつでも走れるなあと思って見ていました。(投手が走者を)見ているようで見ていないとか、ピッチャー有利のカウントで、バッターを抑える方に集中しているとか」
盗塁にケガのリスクが伴うのは承知の上。「前からもうちょっと滑る練習を取り入れてほしいと思っていた」とキャンプ中にスライディング練習に励み、技術を磨くつもりだ。
高校時代から相手の癖を盗むことが得意だった。「(投手が)投げる前に走ったり。二塁から三塁の方が走りやすかったですね」。ようやくこの秘技を生かすときが来た。今年の能見は塁上を軽やかに駆け抜け、ファンを魅了する。