ヘイグ来日 ビール掛けでカンパイする
阪神に加入したマット・ヘイグ内野手(30)が27日、西宮市の球団事務所で入団会見を行った。米大リーグ・ブルージェイズで同僚だった川崎宗則内野手(34)から「カンパイ(乾杯)」という日本語を教わったことを明かし、お立ち台でのパフォーマンスとして検討。また、チームを優勝に導き、ビール掛け実現を目標に掲げた。
言葉の端々からうかがえるまじめな人柄。大きなことを言うことはあまり好まず、どちらかと言えば控えめな性格のようだ。そんなヘイグだが、お立ち台でのパフォーマンスには意欲を見せた。
「勝って『カンパイ!!』と言うのはみんなに喜んでもらえると思うので、やってみてもいいかなと思う」
勝利の興奮に酔いしれる観客に向かって、お立ち台から決めぜりふを言い放つ。ファンと選手が最も一体感を味わえるシーンだ。特に外国人選手が日本語を披露すると、虎党にウケることが多い。オマリー(現打撃コーチ補佐)の「ハンシンファンハ、イチバンヤ~!!」は大いに人気を集めた。
ブルージェイズでは、川崎からいろいろな日本語を教わったという。「アリガトウ、コンニチハ、オハヨウゴザイマス…カンパイ」。“カンパイ”はその中の一つ。もちろん、その意味も理解している。
会見では何度も「優勝に貢献したい」と口にした。「シーズンが終わって、ビール掛けができればいい」とも話す。自身は「ちょっとだけですね」と、どちらかといえば下戸だが、優勝の暁にファンとともに味わう美酒となれば話は別だ。
昨季は3Aで、136試合で打率・338、11本塁打、92打点と活躍。高野球団本部長からは「中軸を打てる三塁手として獲得させていただいた」と期待を寄せられた。自身のスタイルについては「大きいのを狙うこともあるけれど、ランナーが一塁にいれば間を抜いたりとか。打席の中で判断する」と説明。状況に合わせたクレバーな打撃が持ち味だ。
高代ヘッドコーチはレギュラー獲りの条件に三塁の守備力も挙げているが「打つだけじゃなくて守りも大事。どんなことでも上達したい」と意欲十分。何でも積極的に取り入れるという向上心の高さをのぞかせた。
この世に生を受けた1985年は、阪神が唯一、日本一に輝いた年。そんな縁も持つ助っ人は酒の力だけではなく、プレーでも観客を大いに酔わせる。