阪神ゴメス 減量指令に満点解答
阪神のマウロ・ゴメス内野手(31)が27日、新外国人のマルコス・マテオ投手(31)=前パドレス、ラファエル・ドリス投手(28)=前タイガース傘下3Aトレド=とともに成田空港経由、伊丹空港着の航空機で来日した。母国・ドミニカ共和国で体を絞ってきたゴメスは「史上最強ボディー」で3年目シーズンを戦うことを宣言。主砲として、新生タイガースをけん引していく。
久々に日本の空気を吸い、ゴメスの表情はフッと緩んだ。「また日本に戻って来られてうれしいよ」。主砲として挑む来日3年目シーズン。約3カ月ぶりにドミニカンを目にした報道陣は一同に口をそろえた。「絶対やせたよ」-。見た目でもわかるほど想像以上に引き締まったボディーが、覚悟の表れだろう。指揮官の「減量指令」も胸に、故郷での時間を過ごしてきた。
「体重計に乗ってないから減ったかどうかはわからないよ。でも、僕を見て監督が驚いてくれたらうれしいよね。過去の2年よりも、自分の感覚として一番いい状態で帰って来られたと思います」
昨年10月20日、選手集合日だった。面談の席で指揮官に現状が125キロであると報告すると「これ以上超えたら知らんぞ!」と減量指令を出された。5キロ減を目標に定め、帰国の途についた。1~2週間の静養の後、すぐに動き出したという。
ランニングなど、基礎的なトレーニングに時間を割いた。最近は本格的な打撃練習を始め、守備練習もこなしている。「キャンプが待ち遠しいよ」。来日1年目は夫人の出産などで、昨年はパスポート盗難騒動で来日が遅れた。今年に関しては「トラブルなく帰って来られて良かったよ」。万全の状態で2月1日を迎えられそうだ。
新しく同僚となった2人のドミニカンには、救いの手をさしのべるつもり。「自分は2年間、日本を経験しているので教えられることはあると思う」。昨年途中に新加入したペレスには「周りの人に対して尊敬する心を持たないといけないよ」と心構えを説いた背番号5。良き兄貴分として2人をフォローしていくことも忘れない。
昨季は143試合に出場し打率・271、17本塁打、72打点と全ての数字で1年目を下回った。不振のあまり4番を外され、終盤失速するチームを支えることもできなかった。
「開幕を一番いい状態でいけるように、オフシーズンを過ごしてきた。キャンプから全力でやっていくよ」。史上最強ボディーで戦う今季。新生猛虎の4番には、ゴメスがいる。