球児感激 山本昌氏「先発10勝か30Sを」
「阪神春季キャンプ」(2日、宜野座)
阪神・藤川球児投手(35)が、日本テレビ「NEWS ZERO」の番組企画のため沖縄・宜野座村野球場を訪れた元中日で野球評論家の山本昌広氏(50)から金言を授かった。50歳まで現役でプレーした大先輩との再会に球児は感激。通算216勝のレジェンドから「先発なら10勝、リリーフなら30セーブ」とエールを送られた。
投手小屋から階段を下り、室内練習場に足を踏み入れる瞬間だ。スーツ姿の大柄男性を見つけた球児はとびきりの笑みを浮かべた。がっちりと握手を交わした相手は昨シーズン限りでユニホームを脱いだ山本氏だった。
久々の再会に会話は弾む。中日で50歳までプレーしたレジェンドから「45、46歳までいけるよ!」とハッパを掛けられると「右投手でそんな人いないですよ!」と突っ込んだ。
長く現役でプレーするための秘訣(ひけつ)は何か-。大勢の報道陣に囲まれ、カメラのシャッター音が響いても、気にならない。球児は真剣なまなざしでレジェンドの言葉に耳を傾けた。約5分間、濃厚な野球談議を交わした。
「内容は言うつもりはないです。球界の大先輩なので、1つでも得られたらいいです」
授かった金言の内容こそ伏せたが、話題は投球時の歩幅など、技術論に及んだもようだ。10年には福原も同様の助言を受け、復活への足がかりをつかんだ。通算216勝を挙げたレジェンドは球児の活躍も確信したようだ。
「私の知っている話で聞かれたことに答えました。藤川投手はすごい投手ですし、肘の手術もしたけど、頑張ってほしい。(術後)2年ぐらいすれば大丈夫だろうし。また150キロを投げてほしい」
球児の言葉の節々から野球への情熱を感じたという。「あれだけの投手だから基本もできている。いろいろトライすることはいいこと」。起用法にも興味津々で報道陣に逆質問すると、温かいエールで締めくくった。
「先発なら2桁、リリーフなら30セーブを目標にやってほしい」 キャンプ2日目。この日球児はブルペンに入らなかったが、充実した1日を過ごした。かけがえのない時間を明日につなげる。