“掛布道場”で高山シゴく!二人三脚だ

 「阪神2軍春季キャンプ」(10日、安芸)

  阪神・掛布雅之2軍監督(60)が、第3クールから夜間に“掛布道場”を開講する方針であることが明らかになった。同クールはドラフト1位の高山俊外野手(22)=明大=に追い込み練習を課す予定となっており、朝から晩まで二人三脚でバットを振り込ませる。

 現役時代、宿舎の駐車場で納得がいくまでバットを振り込んだ。グラウンドで徹底的に体をいじめ抜いたにもかかわらず、宿舎でもスポンジボールを打っていた背番号31の逸話。現役引退から28年、掛布2軍監督は「次のクールから夜もやると思う」と、夜間の“掛布道場”を開く考えだ。

 「今まではいろいろなミーティングが多かったからね」。第1クールから選手会のミーティングや江夏臨時投手コーチとの会議、ポジション別のミーティングなどで夜も大忙しだった。選手が自発的に取り組む夜間練習を視察したのは一度だけ。だがキャンプインから10日、チームが軌道に乗って動きだしたことで準備が整った。

 特にルーキーの高山に関しては、第3クールを追い込み期間に設定している。20日に予定されている西武2軍との初実戦(安芸)に向け、バットを振る体力をつけさせたい考えだ。

 第2クールの総括でも「高山には今、苦しんでほしい。シーズンが始まると苦しい中、疲労感の中で試合に出続けないといけない。苦しい中でのスイングを覚えてほしい」と語っていた。

 二人三脚で長距離砲への変身を目指しており、キャンプ初日から高山の打撃練習にはほぼ付き合ってきたミスタータイガース。「こっちがやらせてる感じではなく、本人が意欲を持ってやってくれているからね」と期待のルーキーに目を細めている。

 もっと成長したい、もっといい打撃をしたい-。そんな若虎の思いに、掛布2軍監督は寝る間を惜しんで付き合う。

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