江夏氏 秋山に“心眼投法”伝授

 「阪神春季キャンプ」(18日、宜野座)

 安芸の2軍キャンプで臨時投手コーチを務めた、阪神OBの江夏豊氏(67)が、宜野座キャンプを訪問。ブルペンで秋山拓巳投手(24)にアドバイスを送った。「心眼投法」とでも言えるような、外角低めに目をつぶってでも投げられるように、繰り返し練習することの重要性を説き、ローテ入りへの期待を寄せた。

 サングラスの奥で目を光らせ、ジッと投球を眺めた。86球を投げ終えた秋山が歩み寄ってくると、左手で秋山の右肩などに手を置きながらアドバイス。ブルペンでの濃密なやり取りを、江夏氏はこう明かした。

 「(秋山に)話したのはピッチングの基本を作れということ。『お前のピッチングの柱はなんだ?』と聞くと『アウトローです』と言うから『じゃあアウトローをもっと勉強しろ』と。もっとアウトローで苦しまないと」

 1軍の臨時コーチを務めた昨年から秋山を気にかけていた。「ボールは一級品」と評価するからこそ、殻を破りきれない現状がもどかしい。だからこそこの日も声をかけた。確認したのは投球の原点となる外角低めへのこだわり。いかに精度を高めるか。そのための練習法や意識付けを、秋山は授かっていた。

 「(アドバイスは)原点への真っすぐを、目をつぶってでも投げられるようにと。10球中10球(原点のアウトローに)投げる気持ちが大事だと。目をつぶってでも」

 実際に「心眼投法」を実践するかは別だが、それができるようになるだけの練習を繰り返すことが、重要となる。「アウトコースの低めに投げる確率を上げれば自信にもなる。こだわっていきたい」と秋山。江夏氏からの「指令」に応える気持ちは十分にある。

 先発ローテ争いは厳しい。4本柱に加えて、藤川も先発に入れば残る枠は1つ。江夏氏が投手陣の編成で注目を置く部分は、秋山にとってもチャンスとなる部分となる。

 「1日100球投げるなら、100球アウトローの勉強をする。それぐらいの本腰入れないといいピッチャーになれないよ、と」と江夏氏。究極を求めるのも期待の表れ。一人の先輩として、ブレークを願ったゲキでありエールとなった。

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