藤浪すごっ!プロ入り最多93球投げた
「阪神春季キャンプ」(22日、宜野座)
阪神・藤浪晋太郎投手(21)がブルペンに入り、プロ入り最多93球の投球練習。シーズンさながらの本気モード。捕手にサインを要求し、無死走者なしから“ゲーム”に入った。
「タイミング的に、そろそろそういうピッチングをしたいと思っていました。ちょっと多かったですが、今イチ良くなかった。良い悪いがはっきりしたので、より再現性を高めていきたいです」
金本監督の熱視線を浴び、自分の世界に入り込んだ。仮想の走者を背負うとクイックを試し、併殺も狙った。これまでの最多球数は昨春キャンプでの89球。「70球ぐらいかなと思っていた」と気づけば、想定を超える球数を投じていた。
前日21日はフリー打撃の「飛距離」でウエートトレーニングの成果を示したが、この日は「足」で驚かせた。50メートル走のタイムは日本記録の5秒75に迫る5秒79。本人は「一歩踏み出してからのスタートなので」と謙遜したが、香田投手コーチは驚がく。「オリンピックと言ったら本気で目指している人に失礼になるけど、この世界に入っていなかったらどうなっていたんだろう」と規格外のポテンシャルに目を丸くした。
この日までに28日に紅白戦を開催する案が浮上し、藤浪が3度目の実戦マウンドに上がる可能性が出てきた。数多くの実戦を望む右腕にとっては、大歓迎の登板となりそうだ。