横田 本物だ!猛打賞でOP戦首位打者

 「オープン戦、中日4-6阪神」(18日、ナゴヤドーム)

 期待の若虎が止まらない。阪神の横田慎太郎外野手(20)がオープン戦2試合ぶり2度目の3安打をマークした。打率は・432にアップ。前日の2位からオープン戦首位打者に浮上した。夢の開幕スタメンも確実な状況だが、最後まで気を緩めることなく、全力プレーで猛アピールを続ける。

 この勢いは本物だ。2試合ぶりとなる3安打に「結果だけを考えて打席に入った」と鼻息は荒い。がむしゃらな打撃を見せた横田が44打数19安打、打率・432でオープン戦首位打者に躍り出た。

 初回、先頭・西岡の左前打で無死一塁。ここで成長著しい若虎は、カウント2-2から浜田達の外角への変化球を右翼線へ運んだ。際どい球に手を出さず、ストライクとボールを十分に見極め、その結果生まれた二塁打。好機を広げ、次打者・鳥谷の先制中犠飛につなげた。

 三回は外角の変化球を捉えて中前打に、七回は打ち損じた打球も俊足を生かしてセーフにした。オープン戦19安打中8本が内野安打。「全力疾走は常に言われているんで」と諦めない姿勢が数字に表れている。

 締めは九回だ。代打・狩野の勝ち越し打の直後、なお無死一、三塁の好機。追い込まれながらも横田は祖父江から左犠飛を放ち、得点を加えた。「なんとしても三振はしないよう、食らいつくという気持ちで打席に入った」。強い思いが実り、少しだけほおを緩めた。

 連日の2番で結果を残し、金本監督も拍手喝采だ。「面白いねえ。打順を上げたら、その気になって打ちよる。あした4番にしたら、ホームラン打つんじゃないか(笑)。そういうタイプっているからね」。指揮官をそう言わしめるほど、今は手を付けられない。

 実は横田は昨年もこのナゴヤドームで3安打を放ったが、その時は笑顔がなかった。昨年8月6日のウエスタン・中日戦。浜田達と浅尾から、このシーズン初の3安打を記録した。だが3本中2本が内野安打だったことで「打ち取られた当たりがほとんどだった…」と満足できなかった。

 それから7カ月経過したこの日、内野安打1本を含む3安打を心から喜んだ。「結果がほしいです」と呪文のように繰り返す背番号24。内容はどうでもいい。未経験の1軍の舞台だけを見据える。

 「自信は全然ない。取りあえず、最後まで残れるよう頑張る」

 周囲が騒いでも、横田はあせらない。己の役割に全力を尽くすのみだ。

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