金本監督 ヘイグ不振でオーダー決まらん
「オープン戦、オリックス2-4阪神」(19日、京セラドーム)
阪神・金本知憲監督(47)がまだ開幕戦のオーダーを決められずにいる。19日のオリックス戦に「3番・三塁」でスタメン出場したマット・ヘイグ内野手(30)は2打数無安打1三振で、オープン戦打率・174と低迷する。指揮官は新助っ人の3番構想を軸に描くが、理想の「6番・鳥谷」も、期待する「高山&横田の1、2番構想」もヘイグ次第。泣いても笑っても、本番まで残り2戦だ。
金本監督が「来るのが怖い」と言ってやまない開幕まで1週間を切った。4試合ぶりに地元関西に帰り、本番の舞台、京セラドームでオリックスに快勝。能見が好投し、高山、横田の新鮮な1、2番が見せ場をつくった。2戦連続で4番に据えた福留が攻守で本領を発揮し、6番の鳥谷も1安打2四球でらしさを披露。準備は整いつつある。だが、指揮官はまだ悩んでいる。
試合後の会見で質疑が開幕オーダーに集中すると、何を聞かれても新助っ人の名前を挙げざるを得なかった。
「福留の4番は本番を見据えたものなのか」
金本監督「ヘイグ次第というところではあるんだけど…。打順に関しては最後まで悩むと思うよ」
「鳥谷が6番なら下位が厚くなる」
「(語気を強めて)だから、ヘイグ(次第)でしょう」
指揮官はこの日の並びに西岡を加えたオーダーを開幕の青写真に描いている。ただし、何もかもヘイグが鍵を握る。マートンの代役で獲得した背番号36の結果がついてこない。この日は2打数無安打1三振。オープン戦打率・174では「理想的」な3番を任せるには心もとない。そして何よりも、新打線の目玉ともくろむ「6番・鳥谷」もヘイグの上昇、安定が条件になる。
「俺が現役のとき、他のチームの人間に聞いたら、鳥谷の6番というのはすごく嫌みたいでね。鳥谷が6番を打ったときはクリーンアップでつくったチャンスを返す役割をしてくれれば。昔、カープのロペスが6番で2年連続打点王をとったんだから」
そう声を弾ませたが、パズルは本番ギリギリまでハマらない。
「1、2番を高山、横田で組むなら3番は右打者がほしい。(1番から)左が3人並ぶことになるから。ヘイグの調子が上がってこないとなると、どうかな…。そうなると、2番がまたね…。3番は…岡崎じゃ、無理でしょう」
西岡が体の張りを理由に欠場した。「下痢じゃないの」と笑い飛ばしたが、構想を左右する助っ人の浮沈は冗談のネタにできない。
「誰が何番打つのがベストか正直、答えがないよ」
開幕まで残り2試合。新オーダーはヘイグのファイナルアンサーを待つしかない。