金本監督、高山と横田のミックスが理想
阪神・金本知憲監督(47)が28日、開幕2カード目・ヤクルト戦の舞台、神宮球場で野手のナイター練習に参加した。フレッシュな新1、2番コンビに言及し、高山俊外野手(22)と横田慎太郎外野手(20)には、互いの長所を「見習ってほしい」と要求。対照的な2選手がミックスされれば、コンビの魅力は倍増するはずだ。
金本監督は「新1、2番」にリクエストがある。カクテル光線まばゆい神宮球場で練習に励む2人を眺めながら、「互いにもう少し中和してくれたらいいのに…」と言った。開幕して3試合。高山と横田には確かに対照的な雰囲気が漂っている。冷静沈着な22歳とガムシャラな20歳。フレッシュなユニットに、互いのストロングポイントを学び合いなさいと、指揮官は言うのだ。
「あの2人は面白いよね。高山はちょっと若年寄みたいだけどな…。外野手はなかなか泥にまみれないんだけど、プレーはもっと泥んこになってやっていかないとね。走塁にも興味を持ってね。泥くさく、汗臭く。横田は高山を見習ってほしいし、高山は横田を見習ってほしい」
両チルドレンが躍動すれば、船出したてのチームは活気づく。中でもやはり横田を放っておけないのか…。初勝利を挙げた日に「早くどうでもいい場面でやらかしてほしい。大事な場面だけは本当に勘弁して」と笑っていたが、確かな成長も感じ取っている。
「進歩はしているんだよ。状況判断は米粒一つくらいはできるようになってきた。君たちも何をやらかすか分からない部下がいたら怖いだろ?会社で問題になるからさ。でも、それを少し楽しみにしている…俺もコーチも。一番焦っているのは中村豊コーチ。顔をひきつらせて、すみません!と謝りにくる(笑)。でも、やらかすことも計算に入っているから。その上でのイケイケだからね」
既にベテランの風情が漂う高山には「落ち着きすぎても、若さがなくなってくるでしょ」。足して2で割ったくらいがちょうどいい?「そうそう。2人でいい競争すればいいんじゃないかな」。つまり…金本監督が求める理想は高山俊と横田慎太郎を中和させて“高田俊太郎”といったところか…。
外野守備を担当する中村コーチは「2人ともポジションを与えられたわけじゃない。自分たちで奪い取ったんだから、思いきってやってほしい」と話した。指揮官が粋なハードルを設定するのは、類いまれなポテンシャルが備わっているからこそ。互いの魅力がミックスされれば、1、2番の形容に「最強」がつく日も近い。