西岡、今季初打点 7戦目でやっと出た
「DeNA2-1阪神」(1日、横浜スタジアム)
歓喜のDeNAナインを横目に三塁ベンチへと引き揚げた。チーム唯一の得点を叩き出した阪神・西岡。打のヒーローとなるはずだった背番号7は「もちろん、チームの結果ですから…」と険しい表情で言葉を絞り出した。
ハマの虎党を最初に沸かせたのは西岡のバットだった。四回2死一、二塁での第2打席。井納が投じた132キロスライダーを打ち返し、一、二塁間を破る先制打を放った。
先のヤクルト3連戦は13打席無安打で、打率は1割台まで落ち込んでいた。開幕3戦目の3月27日・中日戦以来、4試合15打席ぶりの安打。ようやく今季初打点を記録した。
「来た球に合わせて打ちました。今までチャンスで凡打していたけど、前向きに甘い球が来たら打ち返してやろうと思っていました」
開幕戦こそ好判断の走塁で西岡らしさをアピールしたが、その後は思うようにチームに貢献できていなかった。今季26打席目にしてやっと出たタイムリー。一塁を回ったところでパンパンと両手を叩き、小さく控えめなガッツポーズで喜びを表した。
七回の第3打席でも中前打でHランプをともした。チーム4安打中の2安打。今季2度目のマルチ安打で復調の兆しを見せたが「チームに勝ちが付くような活躍をしたい」と険しい表情が変わることはない。
八回の守備では2死二塁で荒波の右前に抜けそうなライナーを横っ跳びで止めた。捕球こそできなかったが、同点にされる危機を救った。敗戦の中で「必死にやっています」という言葉を体を張って証明した。まだ開幕7試合。勝率5割に戻ったが、西岡のひたむきなプレーが一つ一つ白星を積み重ねていく。