「巨人３－０阪神」（６日、東京ドーム）

　試合後、ロッカーを出た阪神・ヘイグは、菅野に関して問われると「グッドピッチャー」と繰り返した。さらに「ラッキー」とも口にしたが、菅野から安打を放ったのは事実。どんな形であっても、打てないよりはいい。２スイングで記録したのは、対巨人初安打を含むマルチ安打だ。

　「自分は運良く、いいところに落ちてくれて、ヒットが出た。ラッキーだったね」

　まずは初回だ。２死から初球の外角変化球に反応すると、一塁頭上を越える右前打に。さらに２打席目の三回１死一塁では、同じように初球の外角変化球を打って出た。緩やかに宙を舞った打球は中堅前に落ち、一、二塁の好機を演出。得点にはつながらなかったが、３番の役割を果たす一打だった。

　前日の巨人戦では３打数無安打。同じように終わるわけにはいかなかった。その後六回は見逃し三振、八回２死では空振り三振に封じられたが、まだシーズンは始まったばかり。今後も対戦の可能性は十分にある。

　「彼がエースだというのが分かるぐらいの、いいピッチングをしていた。コントロールもいいし、速い球も投げていたね」とヘイグ。打てた２打席と、三振に終わった２打席。それぞれを次の対戦に生かしていく。