西岡つないだ!初ものタイラげ好機拡大
「巨人1-10阪神」(7日、東京ドーム)
信じる心が、阪神・西岡剛内野手の仲間へつなぐ心が、ビッグイニングを生みだした。「(次打者の)岡崎さんは8番を打っていますけど、走者がたまった場面で打っている。つなぐ気持ちでした」。試合の主導権を握る攻撃は四回だ。
4番・福留の2ランで先制し、なおも2死一塁。相手は宿敵・巨人。1点でも2点でも追加点が欲しい、そんな場面だ。西岡は巨人先発・平良に追い込まれながら、カウント1-2からの外角シュートに食らいつき、しぶとく左前へと運んだ。
西岡らしい泥くさいヒット。その気迫が、三回まで好投した平良の投球を乱す。続く岡崎が四球を選んで満塁とし、投手・メッセンジャーの右前2点適時打を導き出した。
「選手同士が信頼し合って次へ次へつなぐということは、キャンプ中からやっていましたからね」。6点リードとなった五回1死一、三塁でも四球で後続につないで好機を拡大すると、岡崎の左翼線への2点二塁打が飛び出し、勝負は決した。
負けられない一戦だった。「巨人が全部のカードで勝ち越しているのは知っていました」と西岡。開幕から快進撃を続ける巨人。それを止めることができれば、大きな流れを猛虎に呼び込める。
そしてもう1つ。前夜、相手エース・菅野に許した快投の爪痕を消し去ることだ。「タイガースが(巨人の連続カード勝ち越しを)止められたのはよかった。それに昨日は悔しい思いをしていますからね」。勝負師が切望した1勝を得て、猛虎が聖地へと戻る。