藤浪22歳の誕生日星、完投で決める
阪神・藤浪晋太郎投手(22)が2年連続のバースデー登板となる12日・DeNA戦(甲子園)でチームの連敗ストップを狙う。11日は甲子園での投手指名練習に参加し、キャッチボールなどで調整した。今季初の甲子園登板へ気合十分。誕生日を勝利で飾る好投で、チームを勢いづける。
春らしい穏やかな陽気の中、21歳の藤浪は心地いい汗を流した。12日は22歳の誕生日。「野手はバースデーアーチとかありますけど、投手のバースデー勝利とかはあまり聞いたことがないので気にしないようにしたい」。2年連続のバースデー登板については無関心を強調したが、甲子園は、プロ入りから何年たっても特別な場所。今季初の聖地で狙うは完投勝利だ。
「イメージのいい、投げやすい球場ではあるので。今年初めてですし、しっかりマウンドに合わせたい。勝つ上で、さらに長いイニングを投げることを心がけているので、明日も目的を達成できるようにしたい。そんなに簡単にできることではないですが、マウンドに上がれば1人で投げきるつもりでいます」
甲子園の申し子は、昨季も聖地との相性が抜群だった。17試合の登板で8勝2敗、防御率1・78。さらに昨季の対DeNAは4戦4勝、防御率1・45と同一リーグで最も得意とした。ただし、油断はない。「すごく抑えているという印象もないですし、打たれているという印象もない。打線も変わっているので、丁寧に、各バッターをしっかり見て投げたい」と冷静に見据える。
昨季のバースデー登板(広島戦・甲子園)は7回9安打3失点。勝敗なしだったが先制左犠飛をマークした。今年の打撃目標はプロ初の聖地弾。バースデーアーチは「無理でしょう!」と苦笑いだが、前回5日・巨人戦で激走を見せたように、「9人目」の野手としての自覚は強い。「バントをするところはしっかりやって、最低限の役割を果たしたい。投手が塁に出ると流れも変わるし、しっかり打てるように努力したい」と意気込んだ。
登板日以外もチームの「超変革」の兆しは感じている。前日10日の広島戦は4点ビハインドの九回に猛追し、1点差に詰め寄った。
「九回、あれだけの点差で粘ることは難しい。チームとして、いい雰囲気で野球ができていると思う。連敗中ということはあまり気にせず、自分のやるべきことを最低限、しっかりやりたいと思います」
チームは前カード広島戦を今季初めて負け越し、首位から陥落。連敗となったがエースは自然体だ。ここまで2戦2勝、防御率1・62。バースデー登板を自身3連勝で飾り、チームを再び、上昇気流に乗せる。