江越、福留モデルのバットで超進化や

 百戦錬磨の技術を会得する!阪神・江越大賀外野手(23)が、「福留化計画」を進めていることが13日、わかった。開幕前、浜中治打撃コーチ(37)の助言を生かしてフリー打撃で使用するマスコットバットを「福留モデル」にチェンジ。好調なフルスイング男を支えているのは、目標として追い続けている背番号8の存在だった。

 16年シーズンが開幕しようとしている時だった。江越のスイングを見ていた浜中打撃コーチが「そのマスコットバットは何グラムだ?」と声をかける。「約920グラムです」-。その後、同コーチは福留にも同じ質問をぶつけた。すると返ってきたのは「1キロ」という“答え”だった。

 契約を交わす用具メーカーが同じということもあり「福留モデル」のバットはすぐ江越の下に届いた。長さも35インチ(約89センチ)とノックバット並みの長さ。「これを振れるようにならないとダメですね」とティー打撃、フリー打撃で一心不乱に振り込み、持ち前のフルスイングに磨きをかけた。

 その効果は明白だ。ここまで11試合に出場して21打数9安打、打率・429、4本塁打。3試合連続本塁打(出場機会では4試合連続)を放つなど大暴れだ。金本監督、掛布2軍監督の両レジェンドによる指導も血となり、肉となっているだろう。だがそれと同じくらい、重いバットで振る意義は大きい。浜中コーチが説明する。

 「江越は力任せに振る癖があるから。重いと『ポンッ』と当てるだけで飛んでいくよ。無駄な力を省いて、ヘッドを走らせることが大切だからね。福留さんの打撃練習を見ていればわかるでしょ?」

 次の段階に進むため、江越は4月に入ってから自身のモデルのマスコットバットを新たに注文した。それは1キロに満たないバットだが、1キロの“福留バット”と併用しながら振り込み、スイングを進化させていく狙いがあるもようだ。

 14日のDeNAの予告先発は、駒大の1学年後輩のドラフト1位・今永。「楽しみですね」と話す男はこの日、甲子園の室内で調整した。福留の後を追い、走り続ける2年目の春。背番号25の背中は、日に日に大きくなっている。

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