金本監督、若虎の成長信じてる
「中日4-2阪神」(17日、ナゴヤドーム)
一度は並びながらも、追い越せない。最後は中日・ビシエドの一発で一気に突き放された。阪神は2試合連続のサヨナラ負け。敵地で味わった今季初の3連敗。いくつか若さゆえのミスもあった中、金本監督は選手を責めることなく、敗戦を背負った。
「ミスして、はいそうですかで次に切り替えるのではなく、ミスして反省してね、悔やんでね、で、次に起こさないように。そうしないと、成長がないってことだから」
中日3連戦でわずか5得点。延長十回の攻撃前には「強いチームはここからひっくり返すぞ」とゲキも飛ばしたが実らなかった。3試合連続で福留をスタメン起用できなかった状況で、若い力に期待を寄せたが、常にいい結果が出るものでもない。経験値の低さが見えたのは、打席に限ったことではなかった。
指揮官が言及したのは、先制点を許した初回の高山の守備だ。高橋の左翼フェンス直撃の適時二塁打も捕れるように映った打球。高山も「遅れたとかフェンスがとかではなく、捕れるボールを捕れなかった」と反省。だから高山のミスで負けた、とは言わない。まだ発展途上。それを承知で送り出している。これをどう生かすかだ。
「若い選手も多いしね。横田とかボールの絞り方とか、高山の守備とか。あくまで若いんだから。あれが練習して捕れるようになって欲しい。普通に。当たり前のように捕れるようになって欲しい」
今季初めて今成の捕手起用も行うなど、九回に同点に追い付く執念は見せた。3連敗で4位転落となり、貯金は「1」。それでも、今は順位を意識する時期でもない。まだ4月で20試合を消化した段階だ。この敗戦の重さをしっかりと受け止め、成長の糧としていくしかない。