藤浪、坂本&長野封Gや!復調へ3カ条
阪神・藤浪晋太郎投手(22)が9日、甲子園の室内練習場で行われた投手指名練習に参加。先発する10日・巨人戦(甲子園)へ向けて、阪神戦打率・391、3本塁打、9打点の坂本と、同・500の長野を封じることを約束した。開幕3連勝を飾ってから、3試合白星なしと苦しむが、伝統の一戦で本来の姿を取り戻す。
室内練習場の屋根を打つ雨音が響く。ここ3試合白星から遠ざかる藤浪は、キャッチボールなどで約1時間半、黙々と汗を流した。巨人のキーマンは虎キラーの坂本と長野。悩める22歳は静かに闘志を燃やした。
「もちろん、抑えられたらいいですけど、2人ともいいバッターなので。3、4本打たれても、いい場面で打たれないように。結果としてゼロに抑えたい」
2人の虎キラーぶりは数字が示す。坂本は阪神戦打率・391、3本塁打、9打点。長野は同・500。藤浪も坂本には4月26日にタイムリーを浴び、長野には被打率・571と打ち込まれている。
今季は6試合の登板で3勝2敗、防御率3・64。3戦連続4失点と苦しむエースへ、金村投手コーチが復調への3カ条を授けた。
【1】真っすぐに立て!
「かがんでしまうと、体がぶれてリリースがバラバラになる」
【2】ストライク先行!
「ストライク先行でいけば、打たれることはない。勝負どころの集中力はすごいから」
【3】自分の間合いで!
「リズムが一辺倒になると、バッターのリズムになってしまう」
たった1球ですべてを変えられる。1年前の5月14日・ヤクルト戦(神宮)がそうだ。「捕手の後ろを突き抜けるイメージ」で投じた1球から、きっかけをつかんだ。昨年も5月10日時点で1勝4敗だったが、それ以降は13勝3敗と圧倒した。
「自分の中で、いい感覚になりつつある。1つのコツみたいなもの、自分の中でコレというものがはっきりすれば、それをするだけなので。いかに早く見つけて、再現性高くやっていけるかです」
試行錯誤の中、光は見えつつある。エース復権へ-。今季3度目の登板となる伝統の一戦で、輝きを取り戻す。