球児、連夜の守護神で2勝目

 「阪神3-2中日」(19日、甲子園球場)

 満面の笑みでベンチを飛び出した。阪神・球児も劇的勝利の立役者だ。今季初連投でサヨナラ勝ちを呼び込み、今季2勝目を手にした。

 「チームが勝って良かったです。まだまだ(リリーフは)素人です(笑)。状態はまだ春先なので。残り99試合もありますから」

 2-2の九回、大歓声に迎えられ、2夜連続の登場だ。先頭大島に中前打を許したが、荒木のバントを好守備で二塁封殺。2死後、ビシエドに四球、さらに暴投で二、三塁のピンチを招いてしまう。それでも、本塁だけは踏ませない。最後はナニータをこの日最速の146キロ直球で、浅い左飛に打ち取った。

 「(連投は)初めてちゃうよ(笑)。久しぶりやったね。連投は大丈夫です」

 試合後は笑顔が絶えなかった。いつでも、その明るさで雰囲気を盛り上げる。キャンプ序盤、チームの顔写真撮影が長時間におよび、重苦しいムードが漂った。「すみません」。頭を下げるスタッフへさりげなく言った。

 「メジャーやったら丸1日かかるから。こんなもんちゃうで」

 だから、「感情はない」と振り返った自身の4年ぶりのリリーフ勝利より、田面の無失点デビューを喜ぶ。

 「ずっと良かったし、まだまだ鳴尾浜にいい選手がいるでしょうし、疲れたころに代わってもらえたら」

 金本監督は「ランナーを出しましたけど、ストレートを高めで押した。力で抑えたので昔の球児を思い出しましたね」と手放しで称えた。九回も連投もOKだ。「チームにとって重要な仕事ができればいい。迷惑かけないように頑張ります」と球児。かつてまばゆい輝きを放った場所で火の玉ストレートが、勢いを取り戻した。

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