高山先制打!新井との“競走”勝った

 「阪神1-4広島」(20日、甲子園球場)

 唯一の得点を叩き出したのは阪神ドラフト1位・高山俊外野手(明大)の全力疾走だった。四回2死三塁、広島・黒田が投じた高めの144キロカットボールを振り抜いた。一塁左を痛烈なゴロで襲った打球は好捕されたが、新井が一塁ベースに飛び込むより先に駆け抜けた。

 二回の第1打席でも投手強襲の内野安打を放ち、2戦連続のマルチ安打。黒田とは今季3試合の対戦で計8打数4安打。日本球界に復帰した昨季からチームが5連敗中のベテラン右腕を全く苦にしないが「黒田さんの球というよりも、何としても1点という感じでやりました」と3試合ぶりの打点を振り返った。

 第3打席以降は捉えることができず、追加点を奪えなかった。八回2死二塁の得点機ではジャクソンの前に一ゴロ。初球からスイングしたが151キロ直球をファウル、2球目の直球も仕留められず凡退した。

 試合後は「その打席に限らず、積極的に明日からもやっていきたい」と前を向いた。敗戦で増した5時間5分の激闘の疲労は引きずらない。着実に復調気配を見せるルーキーがチームに勢いを与える。

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