球児炎の3連投!指揮官「今日が一番」
「阪神1-4広島」(20日、甲子園球場)
全身で浴びた大声援は裏切れない。追い付かれ、その裏に勝ち越せなかった嫌なムードを振り払った。延長十回に巡ってきた、3夜連続のマウンド。阪神・藤川球児投手が13球で無失点に抑え、期待に応えた。
「(3連投でも)全然大丈夫です。まだまだこれからです」
試合後に残した言葉通り、不安を感じさせない投球だった。同点の延長十回だ。まずは先頭の小窪に対し、高めに伸びのある直球を投じた中で、フィニッシュはフォークで空振り三振に。天谷は2-2からの高めの直球で空を切らせた。続く磯村に中前打を許したものの、2死一塁からの田中を遊ゴロに仕留めて切り抜けた。
18日の中日戦でセーブを挙げると、19日には白星が輝き、この日はホールド。藤川の3試合連続登板は、12年の5月30日、31日、6月2日と続いて以来、4年ぶり。首脳陣は常に右肘の状態を気にかけていた中、この日の起用は藤川自身も納得の上でのものだった。
金本監督は「3連投までは、本人がいけるということだったんでね。今日が一番良かったんじゃないかな」と振り返った。確かな経験、球場の雰囲気も変えるピッチング。マテオに代わる守護神起用は「さすがに(まだ)最後に球児は…さすがにそうは言ってもまだ3試合目だから」と否定したものの、欠かせない存在であることには変わりない。
「(状態の良さを問われて)何も言うことはない。まだまだ勉強です」。まだこれから。背番号「18」の存在感はさらに大きなものとなった。