鳥谷 逆浜風でポテン…同点被弾“誘発”

 「阪神4-3広島」(21日、甲子園球場)

 遊撃後方へフラフラっと飛球が舞い上がると、満員の観客席がざわめいた。落下地点へ背走する阪神・鳥谷敬内野手が最後は左腕を目いっぱい伸ばしたが、打球はグラブをかすめてポトリ。2点リードの九回無死。イニングをまたいだマテオが先頭の鈴木を打ち取った当たりが強風にあおられポテン二塁打となると、甲子園は悲鳴に包まれた。

 直後、代打安部の右翼への飛球が追い風に流され同点2ランに…。いつも右翼から左翼へ吹く浜風が、この日は試合終盤に入ると上空で舞い始め、不安定な状態となっていた。金本監督は「どこまで勝ち運ないんだと思ったよ」と、苦笑して不運を振り返った。

 17日の中日戦で鳥谷が九回に遠藤の飛球を落球。指揮官は「高校生に笑われる」と逆転負けを招いた拙守を糾弾した。あの悲劇から4日。またか…。この日は勝ちを拾ったものの、敗戦なら批判の矛先が向けられかねないプレー。会見で金本監督は「油断したようなプレーでもなかったし、どうこういうつもりはない。普通のポテンヒットと認識している」。そう涼しげに振り返ったが、久慈内野守備走塁コーチは「あれはショートしか無理だから。この時期は風をしょっちゅう気にしていないといけない」。鳥谷なら捕ってほしい!と言いたげだった。

 攻守で正念場のシーズンを迎えていることは確かだ。この日の打順は7年ぶりの8番。金本監督は「今の原口と打力を比べたときに、原口のほうが期待できるということでね。本人が8番がイヤなら自分ではい上がって調整してくればいい」と突き放した。八回に追加点となる右犠飛を放ったが、鳥谷が納得する域にはまだほど遠いはずだ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス