高山 故郷の千葉で凱旋マルチ安打
「交流戦、ロッテ2-1阪神」(7日、QVCマリンフィールド)
悔しさを乗り越え、地元から力強く再スタートを切った。千葉出身の阪神・高山が、マルチ安打と好守で故郷のファンを魅了。惜敗の中で、存在感を示した。
「どうですかね…。チャンスで打っていないですし、良かったとは思えないです」
試合後は六回2死一、三塁で空振り三振に倒れた場面を悔やんだが、堂々たる働きだった。二回、内野安打を放つと、四回はライナーで一、二塁間を破った。八回も2死から冷静に四球を選んだ。3打数2安打1四球。八回は「ただ全力で追った」と華麗なスライディングキャッチで左邪飛を処理した。QVCマリンで行われた3月のオープン戦でも、4打数3安打。やはり育った故郷の空気が合うようだ。
「それはどうですかね。たまたまじゃないですかね」
本人に気にするそぶりはないが、2日前の屈辱からすぐさま立ち直った。5日・西武戦。バント失敗と拙守で、金本監督から「高山がこれからレギュラーとして信頼ある選手になっていくには今日みたいなプレーを絶対にやらない(ように)」と奮起を促された。
翌6日には千葉出発前に鳴尾浜の室内練習場で「ピッチャーに申し訳ない気持ちしかない」とバント練習を繰り返した。真のレギュラーへ、立ち止まることはない。ルーキーの意地がつまった凱旋初戦だった。