福留、意地の1点 5試合連続安打
「交流戦、ロッテ2-1阪神」(7日、QVCマリンフィールド)
その場で立ち尽くすしかなかった。阪神1-2で迎えた九回の攻撃、2死二塁。一発が出れば逆転の場面で、打席には福留だ。西野と対峙(たいじ)し、4球目をスイング。だが捉えることができず、打球は捕手の前で跳ねる。無情にも終了の鐘が鳴った。
「あそこで一本出ていれば良かったんですけど…。俺の力が足りなかっただけです」
悔しさだけがこみ上げる。七回2死一、三塁では先発・石川から左前適時打。六回には変化球を中前へ運び、3番打者の仕事は全うしていた。「探っていっても仕方がない。初球から打ちにいこうと思っていました」と積極的に攻撃を仕掛け、2本の巧打につなげた。それだけに、最終打席が悔やまれる。
4日・西武戦では、猛打賞の活躍でチームに勝利をもたらした。5試合連続安打と波に乗るバットは、打率・291と急上昇中。さらに日米通算で1985安打となり、金字塔まで残り15本だ。
この日の悔しさを忘れず、次戦で必ず借りは返す。その先にレジェンドへの道がある。