金本監督苦言 敗因はバントミス
「交流戦、ロッテ2-1阪神」(7日、QVCマリンフィールド)
拙攻と言っていい。阪神は相手を上回る10安打を放ちながら、わずか1得点。2度のバント失敗で走者を進められなかった敗戦劇に、金本監督は「練習しかないでしょう」と厳しい言葉を連ねた。連敗で再び借金1。細かいプレーの精度を高めなければ、上位浮上など望めない。
あと1点が届かない。ロッテより1本多い10安打を刻みながらの、1点差での敗戦。金本監督は、言葉に怒気を含ませながら振り返った。1度ではなく2度も起こった、無死一、二塁からのバントミス。それでは接戦を取りきれない。
「そこでしょう、一番(の敗因)は。前の試合もそうだし」
分岐点は分かっている。まずは1点を先制された直後の三回だ。先頭からの連打で無死一、二塁に。ここで北條が送りバントを2度試みたが、いずれもファウル。1ボール2ストライクからのスリーバントは、投ゴロとなって三塁封殺に。結果的に無得点に終わってしまった。
さらに六回だ。同じように1点を追う状況で、連打で無死一、二塁に。続く狩野が初球で試みた送りバントをファウル。金本監督は「初球のバントを見ても、とてもじゃないけどできるとは思えない」と振り返ったように、そこから打たせたが結果は空振り三振。流れは止まり、追撃の得点は生まれなかった。
「(ミスが絡むと勝てないのは)今日がいい例。2対1でしょ。この前もバントとか送球だとか」と金本監督。5日・西武戦でも、送りバントを決めきれずに流れをつかみ損ね、結果的に1点差で敗れた。同じような形での黒星だけに、不満が残るのも無理はない。
「練習しかないでしょう。(バント練習も真剣に)やってるとは思うけどね、全部が全部俺は見れないけど、どこまで真剣にやってるのかというね。自分を追い込んで、想定しながら。ただバントじゃなくて九回ノーアウト一、二塁でのバントを想定してやるのか」
同じようなミスが絡んだ連敗で、またも借金生活に突入。やるべきことができるかどうか。再び5割、そして貯金を増やすカギはそこにある。