中継ぎ崩壊 サターホワイト救って~!

6回、代打・モレルに同点タイムリーを打たれ、T-岡田(左)の生還を許すマテオ 
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 「交流戦、阪神1-5オリックス」(15日、甲子園球場)

 その勇姿が待ち遠しい。阪神の新外国人右腕、コーディ・サターホワイト投手(29)が15日、関西空港着の便で来日した。くしくもこの日、チームは六回から継投した中継ぎ陣が1点のリードを守れず逆転負けし、交流戦の勝ち越しが消滅。16日に西宮市内で入団会見する新助っ投は、どんな頼もしい言葉を聞かせてくれるのか-。

 新助っ人のデビューが待ち遠しい。ついにサターホワイトが来日を果たした。16日午後、記者会見が開かれる予定だ。一日でも早い救世主の登場が待たれる。それほど現在のリリーフは緊急事態だ。

 聖地がどよめいた。1点リードの六回2死一、二塁。阪神の2番手・榎田に代わって登板したのは14日に右肩関節炎から1軍復帰したばかりのマテオだった。期待と不安が交じった歓声はため息に変わった。代打モレルに対して、初球は152キロで沸かせたが、2球目153キロを右前に運ばれた。シーズン序盤、守護神を任されたバルブセ(スペイン語でヒゲの男たち)の一角が、35イニング無得点が続いていたオリックスにあっさりと同点を許してしまった。

 「………」

 試合直後、マテオは通訳を伴わずクラブハウスへ急いだ。いきなりピンチで送り出した香田投手コーチは「本当は回の頭からいきたかったけど」と説明。金本監督も「あと1人だったのかな。抑えてくれたら助かったけど」と苦しい胸の内を明かした。マテオは2軍戦で1試合に登板しただけ。1回無失点だったが、ピンチも招いていた。本調子に戻っていない中での緊急昇格は、リリーフの苦しい台所事情を映し出しているようだ。

 シーズン中盤に差し掛かった67試合を終えても、勝利の方程式が固まらない。この夜も同点の場面で高橋が登板した。チームトップ31試合目に左腕も疲労は隠せない。1-1の八回に4失点し、移籍後初黒星を喫した。「いい試合をしていたのにチームに申し訳ないです…」。さらに1-5の九回には藤川が登場。セットアッパー時代のように試合の流れを変えたいところだったが、4点ビハインドは重すぎた。勝利した14日も高橋、藤川は登板しており、夏場を前に疲労は蓄積していく一方だ。

 新守護神のドリスも発展途上で、新外国人サターホワイトへの期待は高まるばかりだ。新助っ人の今後のスケジュールについて香田投手コーチは「まだ何も決まっていない」と話した。ただ2軍戦の登板を経て1軍を目指す道のりが既定路線。193センチの長身から投げ下ろす剛腕は入団が決まった13日に「スーパーエキサイティングだ」と興奮を隠さず、「チームの勝利に貢献できるようなワンピースでありたい」とコメントを寄せた。チームの手痛いムードを振り払うような、頼もしい意気込みが聞きたい。

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