福留偉業へ一本前進 九回意地の中前打
「交流戦、阪神1-5オリックス」(15日、甲子園球場)
阪神・福留は試合後、むなしさを隠そうとしなかった。「チームが勝たないと何の意味もないんで…」。最終回、オリックス・平野のフォークをとらえ、中前に運んだ。日米通算1992安打とし、偉業まであと「8」としたが、3安打敗戦の責任を背負うように、言葉に怒気に似た感情をにじませた。
ルーキー青柳が粘投し、5回無失点。必死に試合を作っただけに、打線が束になって援護してやりたかった。
「投手があれだけ頑張っているのだから、野手として点をとらないと話にならないでしょう」。大台の個人記録は既にカウントダウンが始まっている。ファンの注目度も日々高まるが、チーム状況を考えれば、今、勝利への欲求にまさるものはない。