藤浪、指揮官の“倍返し指令”に応える

 阪神・藤浪晋太郎投手(22)が23日、金本知憲監督(48)からの“倍返し指令”に応える大車輪の活躍を誓った。ここまで4勝の若きエースに、指揮官は「今から返してくれるでしょう」と大きな期待を寄せている。先発する24日・広島戦(マツダ)から、右腕の真価が発揮される。

 高卒3年で35勝を挙げた藤浪の力は、こんなものではない。金本監督は、今季4勝に甘んじている背番号19に「今から返してくれるでしょう」と、リーグ戦再開後の巻き返しを厳命した。24日・広島戦のマウンドから再開されるリーグ戦。藤浪も、その言葉に全力で応える構えだ。

 「もちろん僕もそのつもりでいますし、そこ(勝ち星を積み上げること)を目指していきたいと思います」

 12試合に登板して4勝3敗、防御率3・25。昨季最多勝争いにも参戦した虎の若きエースも、今季は勝利になかなか手が届かない。6日・楽天戦(コボスタ宮城)で1安打完封の快投を見せ、波に乗るかと思われたが再び乱調。指揮官は苦い表情を浮かべながらも、藤浪の力を誰よりも信じている。

 「71試合で4勝。単純計算で年間8勝?そんな数字で終わるわけないしね」

 藤浪はこの日、甲子園で行われた全体練習に参加。体幹トレーニングなど、軽めの調整で24日の登板へ備えた。悪天候も予想されるが「(湿気のある暑さは)あまり好きじゃないです。カラッと晴れてくれるのが一番いいですけど、環境に合わせていかないと」と、敵地のマウンドへ気持ちを高めていた。

 そんな背番号19の背中を見て、金本監督は残り72試合となったリーグ戦へと気合を入れる。「投手では藤浪、メッセ、能見、岩貞。後ろは球児、ドリス。ここが機能しないと上にはいけない。全員絶好調というわけにはいかないけど、ある程度安定した働きは強く求めたい」。藤浪の完全復調が、今後の戦いの鍵を握っている。

 リーグ戦再開を前に「がんばります」と短い言葉に力を込め、臨戦態勢を整えた右腕。気持ちは高ぶるばかりだ。後ろを振り返ってる時間は、ない。

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