メッセンジャー暗転…喜べない虎助っ投記録更新6年連続100K

 「巨人3-2阪神」(5日、東京ドーム)

 打球は無情にも、右前へ転がっていった。ライナーへ懸命にグラブを差し出した阪神・メッセンジャーはガックリ。力投は報われず、ツキにまで見放された。

 「ライナーがグラブに当たって、方向が変わってしまった。アウトになっていたかもしれないし、犠飛もあった。そんなに点を取られた感じはしない」

 言葉の節々に悔しさをにじませ、東京ドームの通路を歩いた。0-0の六回。1死走者なしから、四球にゴメスの失策が絡み一、二塁。14打数7安打3本塁打の天敵坂本を迎えると149キロを捉えられ、先制適時打を浴びた。続けて4番長野に中犠飛を献上。さらに阿部にも右前タイムリーを打たれ、この回、一挙に3点を失った。

 「一塁のバントのエラーでリズムが狂ってしまって…。それまではほぼ完璧だった。先発投手が好投しているところでやっぱり打者が何かを思わないと。投げてる姿を見て何かを感じないと…」

 金本監督がそう振り返ったように、五回まで圧巻の奪三振ショーを演じていた。初回、3者三振スタートを切ると、3回パーフェクト。11三振を奪い、今季3度目の2桁奪三振をマーク。さらにリーグトップの109奪三振とし、井川以来の6年連続100Kも達成。自身とバッキーの球団外国人記録を塗り替えた。

 結局、七回の攻撃で代打を送られ、降板を余儀なくされた。6回4安打3失点(自責1点)。アンラッキーな形で6敗目を喫したが、帰り際まで助っ人は気概にあふれていた。

 「残念な形で点を取られたけど、自分のピッチングは出し尽くしたつもり。まだまだピッチャーを引っ張っていかないといけない」

 どん底のチーム状況でも助っ人キャプテンは必死に前を向いた。継投したマテオ、安藤も三振を重ね、11年8月9日・中日戦(ナゴヤドーム)以来5年ぶり、東京ドームではチーム最多1試合16奪三振をマーク。投手陣の状態は上向きだ。まだまだ、ペナントレースは折り返したばかり。首位とのゲーム差は開いたが、ファイティングポーズは崩さない。

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