球児、火の玉超復活 4年ぶり3者連続三振、完ぺきな16球
「巨人0-6阪神」(7日、東京ドーム)
わずかな隙も見せない。点差は関係なかった。6点リードの状況での敵地のマウンド。阪神・藤川が鮮やかな奪三振ショーを展開だ。青柳から受け取ったバトンを、全て空振りによる3者連続三振で、ドリスにつないだ。
「このままではいけないので、後半戦に向けて上げていかないと」
このまま沈むわけにはいかない。八回からの出番で、先頭の鈴木は追い込んでからの高めの149キロ直球で空振り三振を奪い、続く相川には直球を5球続け、6球目で外角低めのカーブで空を切らせた。2死からの橋本到は内角高めへの149キロでフィニッシュ。完ぺきな16球だった。
1イニングでの3者連続三振は、12年8月7日にこの東京ドームで記録して以来、実に4年ぶり。前回、2日の中日戦での1イニング3三振は死球を挟んでのものだったが、6月28日のDeNA戦での筒香への見逃し三振から、この日の3連続三振まで7つのアウトは全て三振によるものとなっている。
1安打と好投した青柳に関して問われると「キャッチャーのリードも良かったんじゃないですか。自分たち(ピッチャー)のできることは限られているので」と振り返った。バッテリーの共同作業の上での打者との勝負。チームとして戦う。その思いは強い。
快勝したが、借金はまだ「9」。今後も一つ一つの積み重ねかと問われると「それが人生ですから」ときっぱり。とにかく目の前の試合で勝利を目指すだけ。今後の巻き返しへの思いも込めたピッチングだった。