西岡「自分の責任」好機に打てず…
「阪神1-7広島」(9日、甲子園球場)
責任を一身に背負い込んでいた。敵の先発・岡田を一気に攻めたい絶好機をつぶしてしまったチームへの申し訳なさが頭をよぎる。「そこがすべて。自分の責任」。阪神・西岡の力ない言葉が静かに響いた。
下位打線が作った好機を生かしたかった。追加点への機運をしぼめてしまったのは二回。岡崎の適時打で先制に成功すると、続く能見がストレートの四球を選び無死満塁で打席へ。ただ、敵の先発・岡田が投じた外角高めの直球にバットを合わせた打球は、三塁への平凡なゴロとなり本塁封殺。絶好の追加点のチャンスをつぶしてしまった。
ベンチから求められていたのは、打撃だけでなく、足などを使った小技。金本監督も「あと一本というか、足の速い1、2番だから、併殺崩れが2本あれば2点入るわけだから。剛はそれを狙いにいったように見えたけどね」と期待していたが応えられなかった。
何とかチームを盛り立てたかった。凡退した直後の三回は、マウンドへ駆け寄り能見へ言葉をかけて鼓舞する姿も。七回こそ右前打で出塁したが、既に味方打線に反撃する力は残されていなかった。本来の持ち味を出し切れなかった反省を糧に、借りは必ずバットで返す。