「ウエスタン、阪神２－１０ソフトバンク」（１０日、鳴尾浜球場）

　復活の兆しが見えた。先発した阪神・岩田が４回２安打無失点。６月２日のウエスタン・広島戦以来、約１カ月ぶりとなった登板で好投した。「今までが悪すぎた。時間も与えてもらったし、感覚を取り戻せるようにやってきた。きょうはいい結果が出てよかったです」と、納得のマウンドを振り返った。

　前回登板では、１回２／３を投げて４失点。この日は、安定した投球で悪夢を振り払った。最速１４６キロを計測するなど、直球にも勢いが戻ってきた。「（球が）指先にかかりだしたし、角度のいいボールもあった。自分で気づけることもありましたし、それが収穫です」。実戦の中でいろいろなことを試し、自分の状態を確かめることができた。

　２軍が遠征の時も、鳴尾浜に残って練習をする日々が続いた。その理由について掛布２軍監督は「２人で話した時に『時間がほしい』と言ってきた。逃げ道をなくすような形で調整させた。自分の野球に責任を負わせたということ」と説明。この日の投球に関しては「次につながる。楽しみだね」と、今後に期待を膨らませた。

　「状態を上げて、パワーアップして１軍に戻りたい」と力を込めた。後半戦での巻き返しへ向け、しっかりと準備を進めている。