球児イニングまたぎ魂の30球!リリーフ転向後初「これからです」
「ヤクルト2-4阪神」(13日、神宮球場)
魂の30球で燕打線を封じ込めた。阪神・藤川球児投手が同点の八回から5番手で登板。先頭打者の4番・山田はカウント2-2から外角低めへの147キロ直球で見逃し三振に仕留めた。自慢の直球を中心にグイグイと攻める投球で流れを相手に渡さなかった。
続くバレンティンには四球を与えたものの、雄平を遊飛、五回にソロを放っている西田はカウント1-1からファウルで3球粘られた末、最後は高めの145キロ直球で空振り三振を奪った。
九回裏のマウンドも背番号18が上がった。藤川の救援でのイニングまたぎは今季先発からリリーフ転向後は初。それでも最後の西浦を148キロ直球で三振に仕留め、三者凡退に。日本球界では2012年8月7日・巨人戦(東京ドーム)以来、1436日ぶりとなる勝負手に右腕は応えた。
香田投手コーチは「延長戦を想定していた。九回表に勝ち越せば、当然ドリスというところだった」と説明。この日は引き分けではダメ。勝てば最下位脱出でオールスターブレークに入ることができる。藤川続投はベンチが見せた執念だった。
試合後は歓喜に沸く虎党の大声援を背に受け「これからです。もう終わったことなので」と気持ちを切り替えた。後半戦の巻き返しに“火の玉ストレート”は欠かせない。