高山、球宴初安打&初盗塁 虎新人では岡田以来36年ぶり快挙
「オールスター・第1戦、全パ4-5全セ」(15日、ヤフオクドーム)
マツダオールスターゲーム2016は15日、ヤフオクドームで第1戦が行われ、初出場の阪神・ドラフト1位の高山俊外野手(23)=明大=が五回に球宴初安打となる遊撃内野安打で出塁し、初盗塁も決めた。阪神新人の球宴安打と盗塁は80年の岡田彰布以来36年ぶり。第2戦は16日に横浜スタジアムで行われる。
夢にまで見たオールスターは、今まで味わったことのない最高の場所だった。泥くさい内野安打も、果敢にスタートを切った盗塁も、全てが忘れることのできない最高の思い出。「楽しかったですね」。超一流選手の輪の中で、高山は満点の笑顔を見せた。2時間30分のドリームゲームを全身で感じ、堪能した。
「もう少しきれいなヒットを打ちたかったんですけど…。でも、全力疾走とか全力プレーとかをずっと言ってきた中で、そういう意味ではいいヒットだったと思います」
筒香、バレンティンの豪快な本塁打が飛び出した五回。3番手・則本の初球だった。146キロの真っすぐをフルスイングすると、打球はワンバウンドでマウンドを越えた。今宮が捕球して素早く送球したが、高山の足が勝りセーフ。記念すべき初安打は高山らしい、全力で駆け抜けた内野安打だった。
さらに続く中村の7球目。迷いなく二塁へ駆け出すと猛然とスライディング。「良かったですね」と振り返る積極走塁で、球宴初盗塁を決めた。オールスターに出場した球団新人選手で、安打を記録したのは80年の岡田彰布以来36年ぶりの3人目。盗塁を記録したのも同年の岡田以来2人目と、黄金ルーキーは大舞台で実力を発揮した。
試合前は藤浪と共に、山田に打撃の極意を聞き出した。「どうやったらヒットを打てるんですか?」。昨年トリプルスリーを達成した世代屈指の好打者は、自身が目指す究極の理想と重なる。「藤浪に乗っかって同じ質問をしました」。山田からの返答はシンプルだった。
「高山も一緒でしょ?真っすぐにタイミングを合わせて、ボールにグッと入っていく感じじゃないかな」
アップの前は筒香の元へ歩み寄り、会話を弾ませた。フリー打撃時は“神ってる”鈴木とバットの出し方など打撃論を交わし、自身の考えを深めた。「いろいろ聞くことができました。明日、明後日と生かしていかないといけないです。本当にあっという間でした」。充実感が体中を駆け巡る。23歳の表情は、野球少年に戻っていた。
「最初から最後まで出させていただいて、試合の流れも感じることができました」。日本野球界の最高峰を感じられたことは、自身にとってとてつもなく大きな財産。第2戦はベンチスタートの予定だが、臨む姿勢は変わらない。全国のファンへ高山らしい全力プレーを届ける。
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