能見、熱く熱く鳥谷語った「必要性は選手が一番感じている」
「鳥谷」という言葉を耳にすると、阪神・能見篤史投手(37)は振り返った。25日は、甲子園での練習に参加。終了後、クラブハウスへ続く通路に立ち止まり、後輩への思いを熱く語った。
「復活してほしいというより今までやっててきたものがすごすぎるので。ショートであれだけやってきたというのがすごい。負担が大きいと思うし、見えないところで苦労もハンパなかったと思う」
24日・広島戦(マツダ)で鳥谷がスタメン落ち。連続フルイニング出場は667試合でストップした。今季は攻守で精彩を欠き、逆風にさらされる姿を間近で見てきた。13年WBCでは日本代表として、阪神から2人で出場。ここ数年、投打の柱としてチームを支えてきたからこそ、誰よりもキャプテンのすごさ、そして存在の大きさを知っている。
「周りからは成績どうこうで言われる世界なのでアレですけど。必要性は選手が一番、感じていると思う」
珍しい光景だった。いつもは練習後、多くを語るタイプでない。この日も先発予定の27日・ヤクルト戦の相性の良さを聞かされ「そんなの関係ない。甲子園であまり勝っていないので勝ちたいです」とクールに答えていた。真剣なまなざしで語る能見の表情は、鳥谷への敬意と思いやりに満ちていた。