原口3安打4打点で4連勝!「5番捕手」4試合の打率・625&12打点
「阪神10-5ヤクルト」(28日、甲子園球場)
本当に頼りになる男だ。阪神・原口文仁捕手が「5番・捕手」にスタメン復帰してからチーム初の4連勝。その間の打撃成績は16打数10安打の打率・625、2本塁打で12打点と絶好調。2日で9打点。ゴメスとともに2日連続でお立ち台に上がった背番号94も文句なしのヒーローだ。
この日は3安打4打点だが、目の前の結果に大喜びはしない。「出来過ぎとか、そういうのは気にせずに結果を出したい。勝ちにいっている試合なので、少しでも貢献できたらと思うので、よかったです」と受け答えは冷静だ。
4連勝中はすべてマルチ安打とコンスタントに快音を響かせている。この日の1本目は1点を追う四回の第2打席。1死から39歳の福留が右越え三塁打で出塁すると、24歳の若虎がすぐに続いた。小川の初球141キロシュートを中前にはじき返す同点打。「福留さんの激走で僕の気持ちが楽になった。楽にかえせるバッティングをしたかった。いいところに飛んでくれてよかった」と振り返った。
一挙5点を奪った五回にも仕事をした。1死満塁から左中間に走者一掃の適時二塁打。七回も成瀬から左線二塁打で猛打賞。好調の要因は「打てるボール、打てないボールをしっかり選んで、打つべきボールを打てているというのが一番」と自己分析する。
初出場を果たした球宴明けから甲子園球場外周に一つの変化があった。メモリアルウォールに掲げられている選手パネルに原口の写真が加わった。この日も試合前には原口のパネル前で記念撮影するファンが続出。新たな人気スポットとなりつつある。4月末まで育成枠だった本人もこの現象に「うれしいです」と素直に声を弾ませる。
球団から“チームの顔”と認められた男の連夜の大暴れに金本監督は「今まで育成にいたのが信じられない活躍です」と最大級の賛辞を贈る。虎のシンデレラボーイが大逆襲の中核となる。