金本虎、形崩さず上昇ロードだ 鳥谷復帰へは慎重

 阪神・金本知憲監督(48)が、2日・DeNA戦(横浜)で幕開けとなる長期ロードに向け、今の好調なチームのまま戦っていく考えを1日、明らかにした。現在、7試合連続でベンチスタートの鳥谷敬内野手(35)のスタメン復帰にはまだ慎重な姿勢で、現在の勢いをさらに加速させて、ロードを乗り越える。

 戦い慣れた甲子園を離れても、加速し始めた勢いに手応えがある。だから今の形は崩さなくていい。8月、真夏のシーズンと共に幕開けとなる長期ロード。金本監督に不安はない。自信を持って好調のDeNAに挑む。

 「(DeNAは3位だが)順位がどうこういうのは関係ない。やっと自分たちがいい形で野球ができだしている。それを続けること。それしか頭にない。相手が誰、チームがどことかは考えない」

 まだ借金「10」の4位だが、今は右肩上がりのチーム状況だ。ロード前最後の甲子園6連戦を、2カード連続の勝ち越しで5勝1敗。キーマンの一人として期待してきたゴメスの復調や、我慢して起用してきた若手の成長。ようやく歯車がかみ合ってきた。この流れを続けていきたい。だからこそ、まだ「その時」じゃない。

 7月24日から、それまで不動だった鳥谷を7試合連続でスタメンから外している。その間は代打などでの出場で、打撃成績は7打数4安打。結果は残しているが、だからと言ってすぐにスタメンに戻すわけではない。

 「だいぶ上がってきているけど、まだ結局、戻しどころが難しい。勝っているだけに。もし戻ってやっぱり調子が上がっていないと。その時、じゃあどうするのと。そこは配慮しないといけない。帰ってきてまた同じだったり、ましてや負けたとか。それはちょっと(良くない)」

 外すのが簡単な決断ではなかったから、戻すタイミングも慎重になる。「打てないチームに原口に孝介、ゴメスが上がってきて、トリが加わったら、普通通りの成績を残してくれたらそれは心強いんだけど。そうは簡単に戻せない理由がさっきの通りで。ダメだった時のリスクを考えて慎重にはいきたい」。ベストなタイミングを話し合っていく形となる。

 次に甲子園に戻るまで、京セラドームでの試合を含めて20試合。「(ビジターが続くが)練習量少なくなるからしっかり振る。野手はね」。監督としては初のロード。勢いを壊さぬよう、必ず笑顔で甲子園に帰ってくる。

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