ゴメス2度目20号も…悪送球で決勝点献上

 「広島5-3阪神」(11日、マツダスタジアム)

 信じられないミスが連鎖した。阪神は七回、藤浪の適時失策で1点差に追い上げられ、なお1死二、三塁。今度はゴメスまでが痛恨の適時失策を犯した。2者生還で一気に逆転を許してしまった。

 田中が打ち損ねたゴロを前進守備の一塁・ゴメスは難なく捕球。しかし、本塁送球と同時に足を滑らせるように体勢を大きく崩した。捕手・原口の手前でワンバウンドするとんでもない悪送球となり、やらずもがなの2点を献上した。

 金本監督は「滑るのもミスだしね…。自ら、勝たせてあげたようなもの」と険しい表情。高代ヘッドは「足を取られたとかじゃない。何とも言えない。アホらしい」と激高。久慈内野守備走塁コーチも「あれはゴメスのミス。ダメ押しのミスだからね」と誰もかばう者はいなかった。

 ゴメスは打席でも1安打3三振と明暗くっきりだった。四回は同点に追いつき、なお無死一、二塁だったが、ボール球のフォークにバットは空を切り、三振併殺。指揮官は「ボールからボールになる、コースも高さもボールの球を振ったら、そういう結果になってしまう」と吐き捨てた。

 六回は九里の甘く入ったフォークを左中間席に運び、来日1年目の14年以来、2年ぶり2度目の20号到達。阪神の外国人選手のシーズン20本塁打2度以上はアリアス以来8人目でバースら歴代強力助っ人に肩を並べたが、お粗末な拙守が帳消しにした。

 「守備は足が滑ったのか?」と通訳を通しての質問にゴメスは終始無言だった。「負けに不思議の負けなし」とは平田チーフコーチの弁。大逆襲を期するチームにミスが致命傷となった。

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