能見、新井にKO 先制弾&犠飛&「歩かせOK」も勝負で撃沈…
「阪神0-5広島」(16日、京セラドーム大阪)
元チームメートが今ではすっかり天敵だ。阪神・能見が4番・新井に全打点を献上。2打数2安打3打点され、「甘く入っているのもあるし、意識すればするほど甘くなる」と苦しい胸の内を明かした。
新井と最初の対決は二回に訪れた。初球139キロを右中間席まで放り込まれ、先制点を献上。さらに三回は2四球などで無死満塁のピンチを招き、あっさりと右犠飛を許した。
五回も2死二塁から左前適時打されたが、金本監督はこの場面に首をかしげる。一塁は空いており、次打者は相性のいいエルドレッド。ベンチからは「歩かせてもいい」と指示を出していたという。しかしバッテリーは新井との勝負を選択。広島先発がジョンソンということを考えると、試合を決める3点目だった。「そこで甘いところに投げるというのはね、ちょっと考えないと」と指揮官。矢野作戦兼バッテリーコーチも「今年の中で一番悔いが残る。もったいない1点だった」と無念さをにじませた。
これで今季、新井との対戦成績は15打数7安打、2本塁打、8打点で打率・467。昨季も22打数7安打、1本塁打、2打点で打率・318と打ち込まれた。新井が広島に復帰してから、過剰な苦手意識を払拭できていない。
「自分が打たれるから負けるだけなので、それを自分で改善しないといけない」
5回5安打3失点。試合後は潔く振り返ったが、3年連続2桁敗戦となる10敗目。安定感が光る投球と裏腹な数字が重くのしかかる。