福留4番の意地マルチ 天敵・田口攻略へ光
「巨人6-3阪神」(19日、東京ドーム)
敗戦の中で存在感は際立った。阪神・福留が田口から2安打1四球。天敵攻略への糸口を作った。
田口との今季の対戦成績は、5試合で0勝4敗となった。ただ、次回へつながる兆しがあった。金本監督は「田口から3点取ったのって初めてじゃないかな」と、難敵を5回3失点で降板させた打線に一定の評価を与えた。きっかけを作ったのが福留だった。
二回無死は初球のスライダーを完璧に捉えて中前打。四回無死は四球を選び、無死満塁で高山の併殺打の間に本塁を踏んだ。中谷の2ランが飛び出した後の五回1死は右前打。チーム唯一の2安打は、自身9試合ぶりのマルチ安打だった。
七回1死は三塁線のゴロに全力疾走。微妙なタイミングでアウトになると、両膝に手を突いて悔しがった。スタメンが若手主体の中、チームを引っ張ったが敗戦。試合後は険しい表情で報道陣の問いかけに応じず、早足で球場を後にした。