高山、前夜の失策の汚名返上! 先制犠飛
「阪神1-3ヤクルト」(28日、甲子園球場)
失敗を糧に成長する。前夜の悔しさを初回からバットにぶつけた。1死三塁で打席には阪神・高山。1ストライクからの2球目、山中が投じた105キロスライダーを打ち返した。高々と上がった中堅への犠飛で三走・上本を悠々と迎え入れた。
「上本さんと北條でリズムよく作ってくれたチャンスでしたし、何とかランナーをかえすバッティングができてよかった」と納得の打席を振り返った。
先頭の上本が二塁打で出塁し、北條がバントを決めて整えてもらった先制機の舞台。「三振とかでは、どうにもならないので、何とかボールを上げてということを考えていました」と言うように先制犠飛で最低限の仕事を果たした。8試合連続で起用された3番らしい働きだった。
27日は敗戦の一因となった自身の拙守を猛省した。一回無死一塁で三輪の左前への打球を後逸。ピンチを広げ、先制点を献上する結果となった。取り返そうとした打撃でも5試合ぶり無安打と攻守で精彩を欠いた。
ミスを長く引きずらないのが高山だ。一夜明けた第1打席で汚名を返上。山中の立ち上がりに奪った1点は連敗中の甲子園に詰めかけた虎党を喜ばせ、一時は天敵攻略を予感させた。また、今季53打点目で1980年に岡田彰布がマークした球団新人3位の54打点まであと1に迫った。
2打席目以降は変則右腕を捉え切れず、2戦連続無安打。前日の借りを完全に返せたとは言いがたい。CS進出を懸けた残り21試合、黄金ルーキーはひたむきなプレーでチームの勝利に貢献する。