藤浪、初回惨劇自己ワースト7失点…ベンチで福留から説教

 「中日9-3阪神」(30日、ナゴヤドーム)

 情けない。先発した阪神・藤浪晋太郎投手(22)は自己ワーストの1回7失点で無残なKO。今季10敗目を喫した。壁にぶつかっている4年目右腕に、金本知憲監督(48)は「僕も反省するところはある」と表情を曇らせた。チームは今季4度目の4連敗で8月の負け越しが決定。早ければ31日にも、今季優勝の可能性が完全に消滅する。

 打球方向を見つめたまま、藤浪はマウンドで動けなかった。ぼう然と、白球の行方を目で追う。初回にまさかの満塁本塁打を被弾。CS進出へ向けて、取りこぼしが許されない重要な一戦。エースが試合をぶち壊した。

 「立ち上がり何とかしないといけなかったけど、余計なことを考えてしまった。早く1つアウトを欲しいとか焦った部分があった。うまく変化球で打ち取ろうとか、いらない欲が出た。野手の方、リリーフの方に迷惑をかけて申し訳ないです」

 アンラッキーが重なったとはいえ、エースらしからぬ醜態をさらしてしまった。1番・大島の打ち取った打球が遊撃内野安打となると、立ち上がりの悪癖が顔を出す。エルナンデスへ四球、坂本の捕逸で傷口を広げ、森野の二塁内野安打で先制を許した。さらに福田の三ゴロで追加点を献上。何とか流れを食い止めたかったが、3連打で1死満塁とされると、8番・杉山に左翼席へ、2年ぶりに満塁本塁打を突き刺された。

 いきなり打者13人の猛攻に遭い、1回8安打7失点。150キロ超を計測する直球で空振りを奪えず、カットボールも高く浮いてしまう。二回のネクストバッターズサークルに姿はなかった。

 「投げること以外に、やるべきことをしっかりやれ!」

 今季の藤浪は首脳陣、チームメート、そしてファンが望むものではない。ベンチでは福留から、森野の打球に一塁ベースカバーを怠ったとして、厳しい口調でそう叱咤された。昨季はチームトップ14勝。今年はエースとして、チームを導くはずだった。だが、4年連続2桁勝利に黄信号がともり、プロ4年目で初の10敗目。最低2桁勝利を計算していた香田投手コーチも、珍しく声を荒げる。

 「あのクラスならもっと抑えてほしいと思うしファンやチームメートに対して失礼。責任感を強く持って成長していかないといけない。これを戒めとして次へ生かして欲しい」

 降板後、ベンチ最前列で声をからす姿が悲しい。6勝10敗。こんな成績で終わってはいけない。今年はもちろん、来季以降を見据えて、もう一度、藤浪の軌道修正が必要だ。

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