“得点圏首位打者”高山が同点打!吉田義男に並ぶ虎歴代4位119安打
「阪神3-1DeNA」(4日、甲子園球場)
新人らしからぬ落ち着きぶりが頼もしさを際立たせる。阪神ドラフト1位・高山俊外野手(明大)が逆転劇を呼び込む同点打。爽快な打棒で虎を眠りから目覚めさせた。
「分かっています」
八回1死二、三塁の同点のチャンス。打席へ向かう前、片岡打撃コーチから呼び止められ、敵の2番手・田中の特徴を確認され即答した。頭に入っていたイメージと先発・今永からカーブとスライダーで攻められたことで、打席で立った位置は普段より前。ただ、2球目のスライダーをファウルにしたことで考えを切り替え、普段の位置に戻した。
思惑通りだった。「(後ろに下がり)甘く来るところをいい形で」。1ボール1ストライクから高めに浮いたカーブを引きつけてガツン。中堅への鋭いライナー性の打球は飛び込んだ桑原のグラブからこぼれ落ちる同点適時打。一塁塁上で思わず両手をたたいた。
高山の活躍に金本監督も「おそらく狙って打ったんじゃないかなと。カーブをうまくミートしてセンターに打ってくれました」と称賛。新人王争いのライバル・今永との対決は三回に右翼線へ二塁打を放ったが、一回は三振、六回は併殺打。決着は次戦へ持ち越しだ。
猛虎の歴史の階段をまた一つ登った。この日のマルチでシーズン119安打。球団新人では吉田義男に並ぶ4位タイ。さらに55打点目とし岡田彰布を抜き単独3位へ浮上だ。「(打点は)チームメートがチャンスメークをしてくれている結果」。得点圏打率はセ界トップの・389。勝負強いルーキーが引き続き快音を重ねていく。