視線は６日・巨人戦に向いていた。「今までにない」という屈辱の１回７失点ＫＯから１週間。リベンジの時が訪れた。阪神・藤浪晋太郎投手（２２）が５日、甲子園室内練習場でキャッチボール、ダッシュ、打撃練習などでみっちり調整。今季３度目の伝統の一戦へ「気持ちは切り替わってる？もちろん。相手どうこうではなく、自分のできることをしっかりやりたいです」と言葉に決意を込めた。

　甲子園での今季巨人戦は１分け６敗。その事実を知らされるとさすがに驚きを隠せず、「えっ！？そうなんですか？」と目を丸くした。だが、「気にしすぎるのも良くない。しっかり投げたい」と来るべきマウンドへ集中した。

　投げ合う相手は同期入団の敵軍エース・菅野。これまで球宴などで親交を深め、「投手としての完成度は菅野さんに及ばない」と尊敬のまなざしを向ける。

　「球界を代表するようなピッチャーなので、簡単に点をあげないようにしたい。張り合おうとすると余計な力が入るので、あまり気にせずやりたいです」

　菅野とは１３年と１５年に対決して１勝１敗。巨人戦も通算１５試合４勝８敗ながら、防御率２・８７と相性は悪くない。金本監督も「晋太郎が前回の反省をどう生かすか。そこが注目じゃないかな」と熱視線を送る。猛虎の未来を背負う男。このままでは終われない。エース対決を制して意地を見せる。