金本監督明言、来季陣用は白紙 若手複数ポジション守れればチャンス増える!
阪神は18日、巨人戦が雨天中止となり、中日がヤクルトに勝ったため7月26日以来の最下位に転落した。そんな中、金本知憲監督(48)は来季陣容が「白紙状態」であることを明言。来季の戦力が固まっていないため当然ではあるものの、準備を進めている補強戦略の結果次第では、現有戦力の起用に影響が出る。そのため秋季キャンプでも複数のポジションをこなせるようなテストを行うなど、それぞれの新たな可能性を探っていく方向だ。
目の前の勝利を求め、同時に育成を行う。この日の巨人戦は雨で流れて、残りは7試合。CS進出の可能性も消滅し、これまでと同じように来季以降を見据える起用も行う一方で、キャンバスは真っ白なままだ。金本監督は、各ポジションに当てはまる選手をまだ描いていない。
「(現状決まっているポジションはほぼないかと問われ)そう考えたらそうやな。キャッチャーも決まってないし。(例えば)高山も、FAとか外国人とかによって、相変わらず左が打てないとかなればそりゃあ…でも最近は打ってるからね」
すでにドラフトやFA、外国人補強に関して、金本監督も同席した編成会議などで話し合っている。ただ、さまざまな想定で準備を進めても、最終的な結果次第で来季の陣容は大きく変わる。今の鳥谷の三塁起用も、暫定的なもので「(来年は)また一からじゃないか。外国人選手も絡んでくる話」と話す。あらゆる可能性を考え、ほぼ白紙の状態だ。
裏を返せば、それだけ「動く」可能性もあるわけだが、だからといって、現有の選手に扉を閉ざすわけではない。特に若手選手には、あらゆる状況への対応が不可欠となる。その1つが、複数のポジションへの準備だ。
「できるに越したことはない。ツーポジションできるに越したことはない。それだけチャンスが増えるってことだし。守りの方でもきちっとできたら、またチャンスもあるわけだし」
17日のDeNA戦では、主に三塁で出場してきた陽川を左翼で起用。また、今春のキャンプでは板山を二塁で試すと、ウエスタンでは本職の外野だけでなく実際に二塁での起用が増えた。「(試すのは)それは選手のためでもあるから」。今秋の秋季キャンプでも、いろいろなテストを行い、可能性を探る。
「(3位消滅でも)やっぱり、最後まできちっとやるという。そこでしょう。戦うという」と金本監督。ファンのためにも、最後まで勝利を目指す。まだ終わらない戦いは、来季につながる勝負の日々でもある。