球児、来季はリリーフ専念 金村コーチ「ストレートはいいものを見られた」
阪神・藤川球児投手(36)が来季は中継ぎに専念する方針であることが21日、分かった。今季は先発からスタートも5月中旬から中継ぎに配置転換になるなど調整面で難しいシーズンを送った右腕。来季は開幕から試合終盤での大事な場面で本来の力を発揮することになりそうだ。
実績と経験が違う。猛虎復帰年の今季は先発から中継ぎまでフル回転だった藤川。来季はスタートから本来の力を発揮できる持ち場を任されそうだ。この日の投手指名練習後、取材に応じた金村投手コーチは「あのストレートを見ると、セットアッパー、クローザーでやってほしい」と説明。勝利を手繰り寄せる重要な局面で起用したい考えを示した。
4年ぶりに猛虎に復帰した今季は開幕ローテに入ったが、先発では1勝2敗で防御率6・12。中継ぎ転向後は38試合に登板した。セットアッパーだけでなく、マテオの故障離脱に伴い抑えも務めチームを支えた。
ただ、シーズン終盤には大事な局面で決定打を許す場面も目立った。それでも、「チームのためなら」と任されたポジションで右腕を振った。そんな藤川に金村投手コーチも「お疲れさまでした、と言いたい。いろんなポジションを文句も言わずやってくれた」とねぎらいの言葉をかける。
150キロを超える直球も戻り、金村投手コーチも「(今季は)ストレートはいいものを見られた」と健在ぶりを称える。今季は登板機会がないことから20日に出場選手登録を抹消。ただ、遠征以外では1軍に帯同する予定だ。来季の逆襲へ-。敵の追随を許さない大きな壁として立ちはだかる。