矢野コーチ 来季は正捕手絞る 「1人か2人」競争あおる

今季、頭角を現した原口 
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 正妻出てこいや!阪神・矢野燿大作戦兼バッテリーコーチ(47)が4日、雪辱を期する来季へ正捕手を定める方針を示した。さらに、“正妻不在”のまま今季を終えた反省を踏まえ「(来シーズンは)1人か2人に絞って」と捕手固定制でシーズンを乗り切る考えも明言。特に原口、梅野、坂本の名を挙げ、熾烈(しれつ)なバトルを課すつもりだ。

 猛虎の来季を占う“正捕手バトル”が発令された。「今年のままでは上にいくチームにはなれない」。最後まで扇の要を定められずチームは4年ぶりBクラスに。来季は「1人か2人に絞って」。所用で甲子園を訪れた矢野コーチの言葉は確固たる司令塔出現へ、熱がこもった。

 今年、スタメンマスクをかぶったのは、矢野コーチから名前の挙がった3人と今季限りで引退した鶴岡、開幕スタメンに名を連ねた岡崎、そして清水。「今年はいろんなキャッチャーを使おうと思っていたけど、結果、そうなった」。“結果”的に6人も起用したのは、各選手に起用したい特筆する材料が足りなかったから。あくまで“核”となる捕手を起用しながら、他の選手を試していくのが理想だった。

 現時点で打撃では原口が抜き出ている。矢野コーチも「中身のある打撃もあった」とするが、リード面で不安もあり、一塁での出場も強いられた。捕手起用を決める際に重きを置くのはディフェンス面。矢野コーチは「(全体的な)バランスもあるけど比重としては守り。チームとしての落ち着きが出てくるから」と強調する。

 中でも問題視したのは塁をかき回されたこと。チーム盗塁阻止率は12球団中11番目となる・207。特に広島には重盗から失点を許すなど翻弄(ほんろう)された。スローイング面の課題として原口には「まず(送球の)強さ。速く正確にというのもあるけれど、まず強さを」と指摘。坂本には「リードはいいものを持っている」と評価するが、梅野と共通する課題として「(送球の)正確さ」を掲げる。

 課したのは個人レベルの底上げだけではない。「(盗塁阻止は)ピッチャーにクイックやけん制もしてほしい。それさえやってくれれば、キャッチャーは大丈夫、というレベルまで持っていきたい」。投手陣との信頼構築も重要なポイントだ。

 来季への至上命題は核となる捕手の台頭。「来年は(捕手陣の)競争ばかりしていられない」。捕手固定制の中からの押しも押されもせぬ正妻の出現が、猛虎浮上への鍵となる。

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