原口「一塁」あるぞ!金本監督がレギュラー確約 ゴメス退団で右の主砲に

 阪神は15日、マウロ・ゴメス内野手(32)ら外国人選手4人の退団を発表した。今季130試合でゴメスが先発した一塁が空くことでさまざまな選択肢が生まれる。金本知憲監督(48)は打力を高く評価する原口文仁捕手(24)を「レギュラーとして最優先される選手」と大絶賛。本人は捕手に強いこだわりを持つが、来季は「一塁・原口」の定着も大いにあり得そうだ。

 ゴメス退団によって、来季の金本阪神は一塁のポジションがぽっかり空いた。新シフトはさまざまな選択肢が考えられる。有力なオプションの一つが「一塁・原口」だ。今季は先発で9試合守った実績があり、今秋も本職の捕手と並行し、一塁の守備練習を行ってきた。

 原口の最大の魅力は打撃だ。今季は出場107試合で規定打席には到達しなかったものの打率・299、11本塁打、46打点をマークし、5試合で4番も務めた。この日、金本監督は「原口の打撃は捨てがたい」と断言。さらに「打力だけならレギュラーとして、最優先されるべき選手だと思っている」と大絶賛し、早くも来季のレギュラーを確約するほどのほれ込みようだ。

 この日、安芸で行われた紅白戦で原口は紅組の「4番・捕手」で出場。13日・韓国LG戦は一塁を守ったが、右肩の状態が上がってきたことで先発マスクを被った。そして二回と四回にいずれも一走・中谷が試みた二盗を阻止。「いいボールがいったので、いい形で来年につながる」と捕手としてのアピール成功に納得顔を見せた。

 ゴメス退団で一塁が空くことにも関心を示さない。「まずはキャッチャーで勝負できるように、このキャンプもやってきた。もちろんそこで勝負していく気です」と改めて捕手へのこだわりを強調。同時に「僕たちは『やれ』と言われたところでやるしかない。試合に出ることが一番」と柔軟性も持ち合わせている。

 金本監督は「1年間、100試合くらい原口でいけるんじゃないのかなとか、判断するのは矢野(作戦兼バッテリー)コーチ。半分くらいと言うかも分からないし、捕手としてはあきらめようと言うかも分からない。肩の状態を見ながらと言うかもしれない」と、さまざまな状況を想定する。

 これまでは来春キャンプまで捕手に挑戦させる方針を示していたが「オープン戦までになるのかな」と期限延長も示唆。矢野コーチも原口が捕手で出場できれば「より打線は厚くなるという部分はもちろんある」と理想型を示す。

 ほかに新外国人のポジションもリンクし、糸井がFA加入した場合は右翼・福留の一塁転向の可能性もある。「おもしろくなったんじゃない。選択肢が増えて、いい悩みじゃない」と矢野コーチ。打力で絶対に外せない原口は捕手か、それとも一塁に回るのか。うれしい悲鳴と前向きに捉え、さまざまなバリエーションの中からチームの勝利のため、最善最良の布陣を固める。

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