金本監督、屈辱4位から優勝へ「向かっていきましょう」
阪神・金本知憲監督(48)が22日、大阪市内で行われた球団納会であいさつに立ち、参加者全員の前で「怖がらず、立ち向かっていきましょう」と、優勝へ向けて大号令。新スローガン『挑む』の精神を前面に押し出した。
17年度のスローガン『挑む』にふさわしく、前のめりで熱い口調だった。今年度の納める会に集った電鉄本社、球団の役員、選手、スタッフ、計201人を前に金本監督は新しい年の指針を明確にした。
「カープが強かろうが、ジャイアンツが強かろうが、もう、関係ない。向かっていきましょう。とにかく、骨太なチームを作っていきたいので、来年、本当に優勝するために、怖がらず、立ち向かっていきましょう。頑張りましょう!」
就任1年目は64勝76敗3分けで4位。シーズン7連勝フィニッシュしたものの勝負どころで見せ場すら作れず、沈滞の一途をたどった。『超変革』の名の下、勝ちながら育てる、再建すると誓いスタートしたが、戦前の想定をはるかに下回った。誤算を言い訳にせず、発したのは懺悔(ざんげ)の弁。前進するために、V逸を詫(わ)びた。
「今年のスローガンで、変わっていこう、変えていこうということからスタートしました。これは何も選手を変えていくのが変革ではなく、戦う集団を作っていく、精神から、メンタルから変えていこうと取り組んできましたけれど、結果、4位で終わりまして、本当に私の力不足で責任を感じております」
オリックスからFA宣言した糸井を口説き落とし、喉から手が出るほど欲しかった「攻撃の核」の獲得に成功した。新外国人はクリーンアップ候補のキャンベル(前メッツ)、マテオとクローザーを競うべくメンデス(前レッドソックス傘下3A)と契約合意に達し、攻守のラインアップはそろいつつある。「優勝」の2文字を早くも口にし、選手の覇気をあおった。
「この(今季の)悔しさを絶対に忘れないように、『挑む』というスローガンを掲げました」
この夜、繰り返し選手に向けた「向かっていこう」の号令は自身への訓示でもある。