横田よ、オリックス吉田正に学べ 掛布2軍監督
「アジア・ウインターリーグ、中華台北トレーニングチーム3-1ウエスタン選抜」(7日、台中)
アジア・ウインターリーグ視察のため台湾を訪れている阪神・掛布雅之2軍監督(61)が7日、中華台北トレーニングチーム-ウエスタン選抜(インターコンチネンタル球場)を生観戦。「3番・左翼」で先発出場した横田慎太郎外野手(21)に対し、オリックスで今季4番も務めた吉田正尚外野手(23)から打撃技術を学び取ることを期待した。
掛布2軍監督の見つめる先には、オリックスの若き大砲の姿があった。試合前のフリー打撃で右に、左に快音を飛ばす吉田正について「別格。モノが違う」と大絶賛。その後、打撃ケージに向かう愛弟子に視線を移した。
「いい刺激になるんじゃないの?実績と経験を考えれば、横田と比べるのは失礼かもしれないけど…。いい勉強になると思うよ。同じくらいになれる可能性もあるんだから」
この日の試合でもウエスタン選抜の4番に座り、左中間を深々と破る三塁打を放った吉田正。ウインター・リーグで5割超の打率を維持している。掛布2軍監督は「体重移動がうまいし、フォロースローが大きいから強い打球が打てる。昔の僕に似てるよね」と敵軍のホープを高評価。横田にも、学べるところはたくさんある。
「ダメな打席があると、すぐ何か言ってもらいます。すごいスイングをする方ですし、僕もいろいろと聞いていきたいと思います」
横田は台湾で、すでに吉田正への“弟子入り”を実行していた。試合中、そして練習中も積極的に師匠のもとへ足を運ぶ。吉田正は、横田について「バットを振る力とか持っているものはすごい」と認める。だが、一方で「ゴロが多いので。もっと練習でフライを意識した方がいい」と、改善点も指摘。お互いに刺激し合い、充実した日々を送っている。
台湾では、横田も打率3割台中盤をキープするなど好調。だが、「H」ランプは全てシングル安打と長打が出ていない。吉田正が言う通り試合ではゴロを打つ場面が目立つ。掛布2軍監督も「ヨコ(横田)の足を考えれば、もっと二塁打や三塁打がほしいね」。ウインターリーグトップの6盗塁を、自身の打撃にも生かしたい。
「糸井が入って、高山と中谷が出てきて、福留もいる。もちろん結果がほしいところだけど、横田には内容にもこだわってほしい」
掛布2軍監督の念頭にはいつも、愛弟子の姿がある。この日は投手強襲の内野安打を含む4打数1安打。もっと、大きくなれる。