藤浪、WBC調整や 超速ブルペン!1月中旬にも甲子園で投球開始
WBC出場へ甲子園で超速仕上げ!阪神・藤浪晋太郎投手(22)が26日、来年3月のWBC出場を見据えて、例年より早くブルペン入りするプランを明かした。ここ2年は1月下旬に投球を開始していたが、それより早まる見通し。また、レンジャーズ・ダルビッシュ有投手(30)との合同自主トレはこの日が打ち上げ。1月からは自主トレ拠点を甲子園に移し、WBC調整を進めていく。
WBC出場への熱い思いが、藤浪の心を突き動かす。憧れの舞台に立ちたい-。来年3月の本大会を見据えて、年明けからの調整プランを明かした。
「(来年は)WBCどうこうという話があるので。選ばれるか、選ばれないかはちょっと分からないですけど…。一応肩は作ろうと思っています。1月にブルペンに入る可能性は全然あります」
複雑な心境をのぞかせつつ、異例の超速仕上げを決意した。プロ1年目は「傾斜に慣れること」を目的とし、新人合同自主トレ初日の1月10日にブルペン入り。インステップの改善に取り組んでいた2年目も同15日には鳴尾浜で投球を行った。だが翌年からはマイペース調整を優先。3年目は沖縄自主トレ中の同27日、右肩に不安を残していた今年も30日までブルペン入りを封印した。早期始動する来年は1月中旬にブルペンで投球練習を開始する見通しだ。
「そんなに(1月)前半に入るということはないと思うんですけど、徐々に肩を作りつつ、傾斜に慣れるという作業を早めにしないといけない。選ばれる選ばれないは別にして、一応準備はしておきたいなと思います」
既にWBC日本代表は日本ハム・大谷、巨人・菅野、アストロズ・青木ら19人の主力メンバーが発表されており、残る枠は9。現時点で藤浪が代表に選出されるかは日本人メジャーリーガーの動向次第で、不透明だ。
ただ、明るい材料もある。11月のオランダとの強化試合では「第2先発」で登板。1イニング目に2ランを浴び、結果は3回2失点だったが、WBC公認球への対応は首脳陣から高評価された。「真っすぐは打たれましたけど他の球種はしっかり使えました」。本人も、一定の手応えをつかんでいた。
ダルビッシュとの合同自主トレを打ち上げ、今後は拠点を甲子園に移す。「キャッチボール相手が必要なので。ブルペンがある方がいい」。ランニングメニューは鳴尾浜で行う可能性もあるが、基本的に甲子園でWBC公認球を使用してキャッチボールを継続する。「選ばれる前からWBCのボールでやっておきたい。日本のボールに戻すことはそんなに苦労はしないので」。滑りやすいと言われるボールをできる限り、右手になじませるつもりだ。
WBC出場は幼少時代からの憧れだ。09年第2回大会。イチローの決勝打に胸を熱くした。「今度は自分がそういうところに立ちたい。WBCは自分の中で特別。もし出られたら、すごくいい経験ができると思います」。夢の実現まであと一歩。それまで最善の準備を尽くし、吉報を待つ。